

■これまでの人生
マルグリッドの果樹園の両親のもとに誕生。幼少期からすでに根っから真面目な少女で、実家の果樹園の手伝いをするのが大好きだった。平和な子供時代を過ごしていたが、12歳のある日クラスメートのマリアが目の前で事故に合い、絶命の瞬間を目撃。目の前で尽きていく命をどうすることもできなかった後悔と絶望が幼い彼女の心に引っかかり、それをきっかけに医者を目指すようになった(この当時のことはトラウマになっており大人になった現在でも時々思い出してしまう)。そして15歳からは医学の勉強のため首都の学校に通った。医学生時代は成績優秀ではあったが真面目すぎるがゆえに落ち込みやすく、失敗したときにはよく泣いていた。21歳で無事学校を卒業した後は故郷に戻り、以降現在もデリアの病院で見習いとして働いている。
師匠のデリアとは前述の事故以降、医者を目指し始めた頃からの付き合い。当時医学校へ入学できる年齢ではなかったフェリシアは、少しでも早く医者としての勉強を始めたいとマルグリッドの病院を見学しようとよく訪問するようになった。そのとき暇を見ては彼女に色々と教えたり相談に乗ったりしていたのがデリアだった。なんだかんだ面倒見はいいが言動には少々トゲのあるデリアと接していただけに、フェリシアは精神面でもだいぶ鍛えられたようである。しかしその当時デリアに言われた「自分も救えない人に他人は救えない」という言葉が刺さり、現在でもトラウマから抜け出せないでいる彼女の中に課題として残っている。医学校を卒業後はマルグリッドに戻り、急患への迅速な対応ができるようにと恩返しのためにデリアと同居を開始、彼女の分の家事や食事の支度もこなすようになり、その分野の腕もずいぶんと上がった。
見習い医師として働くようになってからは小さなミスも時々しては落ち込みもしたが、デリアの叱咤激励と患者たちの温かさを受けてその都度立ち上がってきた。彼女の中ではまだ、12歳のときの事故に決着がついていない。だからといって焦っても仕方がない。一人前の医師を目指し、フェリシアは日々立ちふさがる試練に真摯に向き合い続けるのだった。
■現在
いつものように医療現場に立っていたフェリシアのもとに、旅の途中大怪我をしたシャリオが患者としてやってくる。フェリシアは、まだあどけなさの残る少女が重大な使命のために命の危険も伴う旅をしていることに衝撃を受けた。数日の入院ののち、星の子一行は旅を再開するという。フェリシアの中では、シャリオの儚げな笑顔が子供の頃目の前で亡くなったクラスメートの少女と重なっていた。彼女のために何かしてあげたい気持ちと職場を離れられないジレンマに陥るフェリシア。せめて、と手厚く彼女のケアに当たることにした。
数日後、退院したシャリオを見送りフェリシアは日常に戻ろうとしていた。しかしデリアは彼女の胸の内を見抜いており、「そんな浮かない顔で現場に立たれても迷惑」「そんなに気になるなら一緒に行けばいい」と告げる。戸惑うフェリシアだったが、患者たちにも背中を押され「同行は無理でもせめて治癒術が使える人を探すように訴えてみる」と決意し、星の子一行を追いかけることにした。
出発直前だった星の子一行を発見したフェリシア。事情を話すと彼らはフェリシアを歓迎してくれた(ルディには明らかな下心があったが)。こうして星の子一行は新たな仲間を得て再出発した。初めは彼らのサポートをするつもりで加入したフェリシアだったが、彼女もまたこの旅で、過去と向き合い一人前の医師へと成長するきっかけを得ることになるのだった。
